2009/04/25

久々に見かけた人種

雨なので、お昼は帰るのやめて久しぶりに職場7階のレストランへ行ってみた。天気のせいか客はまばらだった。5人ほどの客は全員後期高齢者。

カツカレーを頼んだが、出てくるのは遅いし、美味くない。相変わらずである。一年ほど前に来て「もう来ない」と誓ったのだが、それを破ったオレが馬鹿だっただけであるが。

注文を待ってる間にやってきた客がいた。食券制なので、入ってくるなり「サーロイン三つ」と注文。酔っ払いか?と思って振り返ってみたら、(たぶん)じいさん、息子、孫の男三人連れだった。じいさんと言っても60を少し過ぎたくらいだろうか。とすれば息子は40台か。

この家族にとても懐かしいノスタルジーを感じてしまった。うちの田舎でよく見かけたような人種であった。顔が浅黒いのは仕事のせいではない。なぜなら孫も浅黒いからだ。うちの田舎の言い方では、「コビのついた顔」と表現する。また「ジャイゴ」の人間とも言われる。

もちろん外見で判断したりはできないのだが、聞こえてくる会話の内容と話し方で『すんげー田舎物』と思われる。ただし、訛りはないのでそう遠くから来たのではなさそうだ。まぁ、ここは足立区なので、こういう家族がいてもおかしくないし。

父親(?オレと同じ世代かも)もじいさんに負けず「ジャイゴ」でバカっぽい。足立区のクソ不味いものをガマンして食わなきゃいけないようなレストランでも、公共の空間である。周りにはもうそろそろな、後期高齢者しかいないとしても他人が何人もいるのである。
パブリックな空間が分からない人間はイコール、バカであるし、そのわきまえ方を知っているのが大人である。

それにしても、一番かわいそうなのが孫である。

じいさんも、その息子すなわち父親も、今までの生き方とその結果の現在になんの疑問も持ってこなかったのだろう。間違った愛情と無知で広い世間を教えられなかった家族は、その世界の中だけでは幸せである。その環境が続くうちは幸せである。

でも、あの孫には自分なりの疑問を持って育って行って欲しいものだ。…、でも血だから無理か…